誰もがコミュニケーションに使っている絵文字ですが、2020年に新しく117の絵文字が追加されることが既に、Unicodeコンソーシアムにより発表されています。追加されるのは今秋の予定で、日本でブームになったタピオカを始めピーマンやシロクマに忍者と、今までにありそうでなかった顔文字が新しく使えるようになります。また、ジェンダーの多様性に対応する目的もあるので、今回の追加に合わせてジェンダー関連の絵文字も増える予定です。

何故加わることになったのか分からないゴキブリや、地域性の強いイタリアのハンドジェスチャー、リアルな心臓や肺などもラインナップに並びます。汎用性が高いと思われるのは、涙を流した笑顔や変装した顔、サンタクロースや黒猫、ポットに植えられた観葉植物あたりでしょう。他にも、野牛のバイソンやマンモス、モーリシャス島に生息していた絶滅鳥類のドードーがあります。昆虫類も新しく追加されるので、虫嫌いな人にとっては懸念材料でしょうが、そこは上手なデフォルメに期待したいところです。

一方、食べ物で注目度の高いものには板状のナンのようなフラットブレッド、メキシコや中央・南アメリカ料理のタマル、日本でもお馴染みのフォンデュが挙げられます。乗り物はピックアップトラックとローラースケートが新しく追加で、それ以外の物にも手品で使う杖、サンダルやロープといった絵文字があります。更には、兵士が身につけるヘルメットにアコーディオンやコイン、工具のドライバーやはしご、鏡にカーテンつきの窓となっています。

トイレのスッポンでお馴染みのラバーカップもありますから、使いどころについてはともかく、表現力が増したり、アイデアが活かせるようになるのは間違いないでしょう。歯ブラシと看板、墓石あたりは汎用性がありますし、エレベーターも一般的なコミュニケーションで使えそうです。トランスジェンダーの配慮としては、旗とシンボルが117の絵文字の中に加えられる形で行われます。人物については、様々な肌の色がカバーされおり、タキシード姿の女性やベール姿の男性が加わるなど、改めてジェンダーの多様性のニーズに応えていることが窺えます。

117の中にはハグをする2人というものもありますが、これは性別や肌の色を限定しない為にシルエットで表現されます。変化の大きい更新ですが、117の数字以上に細かい配慮が行われているので、より表現の幅が広がり使いやすくなりそうです。